大西洋航海の時代、イル・ド・フランス号は、アールデコの「動く見本」のような存在でした。
アールヌーヴォーに続く装飾美術様式であるアールデコは、シンメトリー(左右対称)デザインを多用。アールヌーヴォー以上に広がり、多くの権威ある建物が建設されました。
機会があれば、ここに紹介するアールデコの遺産とも言える素晴らしい建物の数々を訪れてみてください。
‐コルコバードのキリスト像(ブラジル リオデジャネイロ):世界の七不思議のひとつに挙げられるこの像は、フランスの彫刻家ポール・ランドーがデザインを手がけました。標高710メートルの丘の上に立つアールデコ様式のキリスト像は、まさに圧巻です。
‐エンパイア・ステート・ビル(アメリカ):大理石の外壁を誇るニューヨークのシンボルは、1930年建築。直線で表現したシンメトリーなデザインが、まさにアールデコの典型と言えます。
‐バカルディ・ビル(キューバ ハバナ):キューバの首都に立つこの建物は、ラファエル・フェルナンデス・ルエネス、エステバン・ロドリゲス・カステル、ホセ・メネンデスの3人の建築家によってデザインされ、キューバ革命後はオフィスビルとして使われています。
‐フェアマウント・ピース・ホテル(和平飯店/中国 上海):アールデコ装飾の内装が見事なこのホテルでは、世界中の写真・音楽・映画・文学・舞踏・絵画など様々な現代芸術のアーティストを招いて、イベントも開催しています。
‐ミッチェル・ハウス(オーストラリア メルボルン):ヘンリー・ノリスがデザインした商業ビル。立体的な白いストライプが特徴です。
世界各地へアールデコの旅に出発!