1930年代は、食糧不足と1929年の株式市場破綻に端を発した経済危機の悪化、過激主義の台頭、戦争と国際的な緊張、第二次世界大戦と、多くの不穏な出来事が起こりました。
主な出来事:
‐1927年:大西洋横断総合会社の客船イル・ド・フランス号の建造作業が
サン・ナゼールのペンノエ造船所で始まる。
‐1931年~1933年:ソビエト連邦と中国で大飢饉が発生、約1100万人が死亡
‐1933年:ヒトラーがドイツ首相に就任。ロシアでスターリンが反対派に対する
大粛清を行う。スペインでフランコ将軍が政権に就く。
‐1936年:フランスが有給休暇制度導入。人々のライフスタイルが一転する。
新たな余暇を楽しむためのリラックスした服装が登場。
‐1937年:ピカソがスペイン政府の依頼で「ゲルニカ」を描く。
1930年代に制作された映画の多くは、クラシック作品として現代でもよく知られています。「風と共に去りぬ」(ヴィクター・フレミング監督 1939年)、「キング・コング」(メリアン・C・クーパー監督 1936年)、「モダン・タイムズ」(チャーリー・チャップリン監督主演 1936年)、ディズニー・スタジオ初の長編映画「白雪姫」などが代表的です。
1930年代の文化は、経済危機と全体主義体制の台頭に大きな影響を受け、ヨーロッパの都市や大西洋横断客船では、一時の現実逃避になるような娯楽が求められました。大衆文化はアメリカから直接ヨーロッパに入ってくるようになり、華やかなハリウッドのミュージカルコメディやジャズ、スウィングが人気を博しました。